<次世代メンテナンス⑥>CBM導入による4つの効果
2022.02.21
今回のコラムでは<次世代メンテナンス①>3つの保全方式 <次世代メンテナンス②>CBMを実現する6つのステップの内容を補足する形で、最も先進的な保全方式であるCondition-based Maintenance(CBM、状態基準保全)を導入することによる効果のうち、代表的な4つをご説明します。
CBM導入による4つの効果
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品質改善
CBM導入の効果というと、予知保全による突発故障の会議が代表的なものとしてよく挙げられますが(<次世代メンテナンス①>3つの保全方式 でもそのように記載しておりますが)、実は、最も費用対効果が高いと考えられるのは、品質の改善です。例えば、高い精度が求められる製造装置等において、構成部品のコンディションの変化は、品質改善に悪影響を及ぼします。ベアリングの劣化は加工位置の精度の低下を招き、工具の劣化は加工精度に直接的に影響します。NejiMOが提供するsmartNejiを活用し、今まで捉えることのできていなかった、設備・部品の応力状態を可視化することによって、設備コンディションの変化を瞬時に捉えたり、異常発生を予測することが可能となります。これにより、適切なタイミングで部品交換を実施したり、設備の微調整が可能となり、品質低下の懸念を払しょくするだけでなく、品質向上に繋がります。
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自動化の推進
スマートファクトリーの推進といったテーマの中で工場の自動化や無人化が進み、人が行っていた作業をロボット等が代替するケースが増えております。人が作業していた際には、工具やラインに故障や異常が発生しても、人が即座に気づくことで、仕損品の発生やダウンタイム(稼働停止時間)は最低限に抑えられます。一方で、ロボットが作業する場合には、異常を検知する仕組みがなければ、大量に仕損品が発生してしまいます。また、工場に限らず、自動車を代表とした各種輸送機器の自動運転や自律運行といったテーマでも同様に、異常を検知する仕組みがなければ、無人化された機器が自立制御されず、大事故に繋がりかねません。CBMの導入は各分野に置いて自動化を推進するキーファクターとなっています。
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メンテナンス最適化
CBMの導入によって、修繕時期の最適化や、修繕箇所の事前特定等の効果が得られます。洋上風車や橋梁等に代表される巨大なインフラにおいては、メンテナンスそのものに巨額のコストがかかっております。特にNejiMOが提供するsmartNejiを活用することによって、構造物にかかる応力状態を可視化することができ、それを、リモート且つリアルタイムに監視することによって、メンテナンスの最適化によるコスト削減を実現できます。
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突発故障回避
最後に、よくイメージされる、突発故障の回避です。CBM導入=状態を可視化することによって、突発故障を防ぎ、ダウンタイムを削減することが可能となります。
smartNejiのご紹介
NejiMOが提供するsmartNejiは、物体にかかる応力を直接検知することが可能です。緩まないネジに立脚した高度なセンシング技術は、締結箇所のみならず、物体全体の状態を監視することを可能とします。smartNejiはその他のセンサー技術とは異なり、スマート保安導入のハードルとなる不確定性の多くを除去し、より高品質なデータを取得することを可能とする技術であり、「次世代メンテナンス」を実現します。
特設HPで詳しく説明しておりますので、ぜひリンク先をご覧ください。