オープンイノベーションと知的財産の関係
2023.02.07
はじめに
オープンイノベーションと知的財産は、ビジネス界において議論される密接に関連した2つのキーワードです。
オープンイノベーションとは、企業や組織が外部のパートナーやステークホルダーと協力して新しいアイデアや解決策を生み出す、イノベーションへの協力的なアプローチを指します。
一方で、知的財産は、特許、商標、著作権など、創造的で革新的な製品を保護する法的権利を指します。
オープンイノベーションでは、企業がステークホルダーの集合知を活用し、革新的な製品やサービスを生み出す新たな機会を創出することができる一方で、知的財産の保護に関して、大きな課題をもたらすこともあります。なぜなら、オープンイノベーションに取り組む企業は、自社の専有情報や知的財産を外部のパートナーやステークホルダーと共有することが多く、これらのステークホルダーは、自社の目的のためにこうした情報を利用する可能性があるからです。
オープンイノベーションと知的財産に関連するリスクを軽減するため、企業は明確かつ十分に定義された知的財産戦略を採用する必要があります。この戦略には、自社の専有情報や知的財産を保護するための対策や、外部パートナーとの協業条件の概要を記した契約書などを含める必要があります。また、知的財産の保護に役立つ法的枠組みを提供するため、革新的な製品やサービスに対する特許、商標、著作権の取得に積極的に取り組むことも推奨されます。
オープンクローズ戦略
企業は、オープンイノベーションの必要性と、知的財産保護の必要性のバランスをとることの重要性も認識する必要があります。
保護が強すぎるとイノベーションが阻害され、オープンイノベーションから得られる利益が制限されます。一方、保護が少なすぎると、貴重な知的財産を失うことになり、競争力や製品・サービスの長期的な存続が損なわれる可能性があります。このバランスはオープンクローズ戦略とも言われ、知的財産を扱う事業になくてはならない視点であり戦略です。
オープンイノベーションのこれから
オープンイノベーションと知的財産の関係は、企業や組織にとってより意味が重要となっています。
2021年6月改定のコーポレートガバナンスコードに、初めて知的財産に関わる項目が追加されました。
欧米に大きく遅れた無形資産の重要性を示したとも言えます。
この新しいイノベーションパラダイムで成功するために、オープンイノベーションの必要性と知的財産保護の必要性をバランスよく満たす、明確な知的財産活用戦略の採用が不可欠となっています。これにより企業は、今日の急速に変化するビジネス環境において、イノベーションを継続し、成長し、競争力を維持することができるようになります。
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