<技術解説> 半導体を生み出す成膜装置とは?
2022.01.11
成膜装置とは?
ICより複雑な集積回路である大規模集積回路(LSI)を製造するためには、シリコンウェーハの上に不純物領域、配線、絶縁膜を製作していくプロセスから成り立っています。そのうち、配線膜や絶縁膜を形成する役目を満たすものを総じて「成膜装置」と呼ばれます。
半導体プロセスにおける成膜とは?
基本的には、LSIの膜は“拡散層”と電気信号を流すための“配線膜”とそれらを電気的に絶縁する絶縁膜から成り立っています。拡散層とは、半導体の基本であるスイッチング機能の基となる部分で最も重要な領域です。これらの素子を配線によって電気的に接続しています。また、これらの配線や素子が誤作動しないために、絶縁を施す絶縁膜があります。以上より、原材料ガスや成膜温度などによって色々な成膜装置があるのが特徴です。
様々な成膜法
半導体の成膜方法にも様々な方法があります。ガスを用いる気相成長では温度・圧力・プラズマの有無によって、コントロールします。気相成長の中には500℃以上という高温で成膜するものも存在し、CVDやエピタキシャル成長法がそれにあたります。液相の成膜法では、成膜時に温度を低下させる役割を持っています。
成膜装置の基本のキ
上記のように、様々な成膜法があるとお伝えしましたが、そもそもどのように成膜しているのかについて解説いたします。シリコンを成膜するのに古くから用いられてきた熱酸化装置について説明すると、半導体の基本であるトランジスタ機能(スイッチング)を製造するため、シリコンウェーハを加熱によって表面を酸化させ、SiO₂に変換する技術です。参加された膜は物性的に安定しており、絶縁性にも優れています。また、温度・時間・酸素濃度によって酸化をコントロールできるため、非常に薄い膜を作ることが出来ました。これが今の半導体の原型、すなわちトランジスタという訳です。
この酸化を行う装置を熱酸化炉といい、シリコンウェーハを約50~100枚ほど入れられるようになっております。現在では、より高効率・高性能なCVD装置やエピタキシャル成長装置によって代替されております。
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